今季は鳥栖を躍進させられるか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 FC東京との契約を解除したGKの権田修一がこのオフ、新天地として選んだのは鳥栖だった。果たして、移籍の決め手はいったいなんだったのか。

 それが知りたくて、鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督に思い切って訊いてみた。「権田選手をどう口説いたのですか」と。

 フィッカデンティ監督と権田はFC東京時代に“指揮官と選手”の関係にあった。フィッカデンティ監督は当時から権田の実力を高く評価しており、だから今回ラブコールを送ったのはてっきりこのイタリア人指揮官だと思い込んでいた。

 しかし、意外な答が返ってきた。

「私が権田を口説いたわけではありません」

 鳥栖でプレーしたいと言ったのは、実は権田だった。フィッカデンティ監督はそんな権田との信頼関係について次のように話していた。

「私がいるから鳥栖に来たとは断言できませんが、ひとつ確かなのは権田が鳥栖を選んだということです。お互い立場は違うとはいえ、プロとして認め合っている仲です。そういう意味での絆はあると思います」

 そして、しっかりとした口調で最後にこう言った。

「私の見立てでは、権田こそ日本最高のGKです。今季のチームに多くのものをもたらしてくれると思います」